米経済学者、BTCは「インターネットと比較するとジョークみたいなもの」


ビットメックス取引所CEOのアーサー・ヘイズ氏と米経済学者経済学者ヌリエル・ルビーニ氏がブルームバーグのインタビューでビットコインに対するそれぞれの見解を述べた。


 
 
 
 
いに現物決済を採用したビットコイン先物が米規制当局から許可されるなどビットコインエコシステムの拡大が見られる最近のクリプト業界。

しかし、仮想通貨ペシミストな経済学者は依然として「ビットコインスキャム説」を提唱しているようだ。

ブルームバーグの取材に対して、ビットメックス取引所CEOアーサー・ヘイズ氏と米著名経済学者ヌリエル・ルビーニ氏が、BTCに対するそれぞれの見解を共有した。
 
 
ビットメックスCEO: BTCは未来のハード資産
 
BitMexの取引量の報告に対して攻撃的なツイートしたルビー二氏は、「Hater(ひどく嫌う人)」で、BTCが急騰したと時にBTCを保有していなかった嫉妬的な「No-coiner(コインを持っていない人)」だと主張する、ヘイズ氏。

ルビー二氏が95%以上の取引量はフェイクだと指摘する一方で、ヘイズ氏は「本当の取引活動が見られる」と述べ、ビットメックスで記録的な24時間取引量(約60億ドル)が確認されたことについて言及した。
 

1兆ドルが1年で取引された。統計は嘘をつかない…

 
また、直近の強気市場を予想していたヘイズ氏によると、最近のBTC市場の急激な上昇は18ヵ月程継続した弱気市場からの反発であり、またリブラコインを始めとする当業界の発展が「強気な心理」を生み出したという。

それでも、最近の市場の動きは機関投資家ではなく「一般投資家」が主導になっているだろうとコメントした。

ビットコインや仮想通貨の目的は「資産を自己管理することで自分が(銀行のような)金融機関になることだ」と主張するヘイズ氏は、世界経済のデジタル化が促進されている現代社会でBTCはゴールドを代替するような価値の保存手段になり得ると信じているようだ。

価値の保存手段として確立しているゴールドではなく、「なぜBTCに投資するのか」というインタビュアーからの質問に対して、ヘイズ氏は次のように述べた。
 

ゴールドはアナログだ。何百万ドル相当のゴールドを移送するのは非常に重い (笑) ウォレットやハードウェアウォレットを使えば、多額な資産をどこへでも移送できる。もし世界がデジタル経済へ移行しているのならば、私たちが資産を貯蓄する方法は変化しなければならない。

 
そして、ビットコインはそのような「ハードアセット」になり得る、と言い添えた。

(*一般的にハードアセットとは、コモディティのようなインフレに対するヘッジ手段として見られる資産のこと。)

 
 
米著名経済学者:「よく聞け」
 

 
ヘイズ氏のインタビュー後に行われた、「Mr. Doom (壊滅の預言者)」とも呼ばれる米NY州立大学の経済学者ルビーニ氏の世界経済情勢の「壊滅」に焦点が当てられたインタビューでは仮想通貨関連の話題も挙がった。

ビットコインは一般的な通貨としての特徴を持たないため「価値の保存手段ではない」と主張する2008年の金融危機を言い当てた著名経済学者によると、仮想通貨は「犯罪的なスキャム」だという。
 

仮想通貨はナンセンスだ…誰も支払い手段として使用していない…仮想通貨市場で行われる取引は一つの糞コインから他の糞コインへの交換だ。

 
ルビー二氏が仮想通貨をバッシングするのは今回が初めてではなく、同氏は以前から「ビットコインは北朝鮮よりも中央集権化されている」やイーサリアム共同創設者ビタリック・ブテリン氏は「独裁者」などと発言している。

かねてより仮想通貨の話題で粗暴になりやすいルビー二氏に対して、新たな資産クラスによって形成される新興市場に少し「時間をあげたらどうか」というインタビュアーは述べた。

しかし、ルビー二氏は「よく聞け」とインタビュアーを制し、10年間以上存在している仮想通貨市場に「キラーアプリ」がないことを指摘。

また、「誰も物品やサービスのために仮想通貨使用していない」と述べ、「インターネットと比較するとジョークみたいなものだ」と付け加えた。

さらに、インタビューがルビー二氏に見せたアーサー氏の「No-coiner」発言に対して、かねてより仮想通貨に投資する一般投資家の「金融リテラシー」に批判的な同氏は、次のようにコメントした。
 

ナンセンスだ。(ビットメックスは)沢山の堕落したギャンブラーや青二才な一般投資家を対象にした、10倍や50倍までではなく、100倍までレバレッジがかけられるものを作った。これは、最初にコカインを無料で配り、その後にあなたを一文無しにして去るような麻薬密売人よりも悪い。沢山の人はこのような方針やビジネスのためお金を失った…

 

Mr. Doomが断固として仮想通貨に対するスタンスを変えようとしない一方で、仮想通貨に対する世の中の認識は少しずつ変わりつつあると言えるだろう。

例えば、最近では機関投資家&一般投資家を対象とした現物決済を採用したビットコイン先物取引を始めようとしていた2社に対してCFTC(米国商品先物取引委員会)がゴーサインを出した。

また、これまで仮想通貨全般に悲観的だったBIS(国際決済銀行)のような「中央銀行の中央銀行」もデジタル通貨に対して態度を一変。

さらに、これまで仮想通貨に懐疑的だった著名経済史学者も、資産としてのBTCのパフォーマンスに前向きな発言をするようになった。

世代によって資産に対する見方が違うと一部の業界人が指摘する中で、これからのビットコインエコシステムの発展に対して、ルビー二氏を始めとする多くの金融専門家がどのような発言をするかに注目だ。

 
 


 
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